下痢や便秘を市販薬で
済ませていませんか?
慢性的に下痢や便秘が続いている場合、市販の下痢止めや便秘薬を飲んでいる方が非常に多くいらっしゃいます。
上述していますが、下痢や便秘は大腸がんや直腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群などが原因となっている場合は早い段階で治療を行うことが大切です。
「ただの下痢」「ただの便秘」と軽視し、自己判断で市販薬を飲むことは危険な場合もあります。
慢性的に下痢や便秘が続いている方は『消化器内科を標榜しているクリニック』まで受診して頂き、一度大腸カメラ検査をお受け下さい。当院では消化器内視鏡専門医が在籍し、1件1件丁寧に、苦痛を抑えた正確な検査を提供しています。また、内視鏡検査以外でも必要に応じて血液検査・便検査・腹部超音波検査・CT検査などを行う場合もあります。
実は気を付けた方が
いい市販薬
街の薬局で売っている市販の便秘薬には、大腸刺激性下剤と呼ばれる市販薬が多い傾向にあります。大腸刺激性下剤には漢方成分である「大黄」・「センナ」や「ビサコジル」などの成分が含まれています。これらの薬剤は大腸粘膜を刺激して便意を催し、便秘の解消に効果があると言われている成分です。
“刺激性下剤”は使用してすぐに効果が出るため、多くの方に好んで使われる下剤です。
巷では一番人気であり、私達専門医は一番使って欲しくない下剤でもあります。
この刺激性下剤は常用することで腸の粘膜が外から刺激を受けることに慣れてしまい、徐々に薬の効きが悪くなっていきます。実際便秘で困って受診される方でも、薬が段々効かなくなり、年々服用量が増えてしまった方を多く見かけます。長期に渡り常用することで大腸自体の便を運ぶ力が弱くなり、“難治性の便秘”が出来上がってしまいます。
“下剤を飲んだらすぐに便が出る”というリズムに慣れてくると、お薬に対する依存が強くなることも問題の一つです。
便秘解消を目的に街の薬局で売っている市販薬を飲んではいけないといった訳ではありません。ただ、市販薬を飲んでいても便秘がなかなか解消しない場合はお早めにご相談下さい。