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過敏性腸症候群(腹痛・下痢)|横浜市瀬谷区の田川クリニック

Medical

以下の項目に該当する方は
要注意です!

  • 下痢や便秘が長期間続く
  • お腹が張って苦しい
  • 排便後スッキリするが直ぐに便意を感じる
  • お手洗いが近く通勤等に不安を感じている
  • 緊張するとお腹を下す

過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群とは、お腹の痛みや調子が悪く、それと関連して便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が数ヶ月以上続く状態の時に考える病気です。大腸に腫瘍や炎症などの病気がない事が前提となります。

精神的なストレスを長い間感じ続ける事で副交感神経系に異常が発症してしまい、便を体外に出そうとする腸管の蠕動運動が必要以上に増強されてしまい、過敏性腸症候群が発症すると言われています。

また近年では、過敏性腸症候群を発症する方が増加傾向にあり、比較的女性に多く、過敏性腸症候群は約10人に1人の割合で発症しているとも言われています。

過敏性腸症候群が発症すると、下痢や便秘だけでなく腹痛、お腹の張りなど様々な症状を引き起こします。これらの症状は長期間続く事が多いので、外出などが不安になる事もあり、過敏性腸症候群は日常生活にも大きく関わってきます。

発症原因

過敏性腸症候群の発症原因はまだ明確となっておりませんが、ストレスや遺伝が過敏性腸症候群の発症に深く関わっていると言われています。
腸管が適切に働くためには、

  • 食べ物を運ぶ腸の収縮運動
  • 腸の変化を感じ取る知覚機能

などが必要となり、自律神経を介して腸管と脳の情報交換を行なっています。
不安やストレスにより腸管の蠕動運動が激しくなり、痛みを感じやすい知覚過敏状態になりますが、過敏性腸症候群の患者さんではこの症状が強く出るのが特徴です。

感染性腸炎の後には炎症により腸管の粘膜が弱く過敏になる事に加えて、腸内細菌が変化する事も影響していると考えられています。

また、脂肪分を多く含む食べ物(高脂肪食)の過剰摂取、アルコールやコーヒー等の過剰摂取も過敏性腸症候群の症状を悪化させてしまいます。

よくみられる症状

過敏性腸症候群でよく見られる症状は、長期間続く下痢・便秘、排便時の痛み、腹部の張りおなら、吐き気、頭痛、全身の疲労などが挙げられます。
排便症状については便秘が続く方、下痢が続く方、便秘と下痢を繰り返す方など様々です。
※正確にはRome III基準に準じて下に示すように分類されます。

  • 便秘型
  • 下痢型
  • 混合型
  • 分類不能型

痛みが発生している部位や排便のパターンは、時間が経過してもあまり変化しない傾向にありますが、症状は時間の経過と共に重くなったり、軽くなったりと変わります。また、過敏性腸症候群の症状は比較的軽視される事が多いです。これらの症状を治療せずに放置していると重大な合併症を招く事もありますので、重症化させない為にも早期での治療を推奨しています。

※血便を認めた場合には大腸がんや潰瘍性大腸炎など、過敏性腸症候群以外の病気である可能性が高くなります。

診断方法

過敏性腸症候群の診断では、診察内容と内視鏡検査(大腸カメラ検査)の検査結果を踏まえて診断されます。

診断基準(ローマIII基準)

最近3ヶ月間の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり、
①排便によって症状がやわらぐ
②症状とともに排便の回数が変わる(増えたり減ったりする)
③症状とともに便の形状(外観)が変わる
①〜③のうち2項目以上を満たした場合に診断されます。

厳密には上に示した診断基準に準じて診断を行いますが、 一般的には便の不調を伴うお腹の症状があり、不安やストレスなどをきっかけに増悪する事で診断に至る事が多いです。

内視鏡検査
(大腸カメラ検査)

大腸カメラ検査は腸管内を直接観察する事が出来ます。大腸カメラ検査を行う事で現在発症している症状が大腸がんや潰瘍性大腸炎・クローン病のような炎症性腸疾患が原因でない事を確認します。

また排便異常では内視鏡検査以外にも甲状腺機能異常症や糖尿病などの検索、内服薬の確認も必要となります。

過敏性腸症候群の患者さんは、胃の痛みや胃もたれ(機能性ディスペプシア)や胸やけ(胃食道逆流症/逆流性食道炎)を併発される方も多いので、症状がある方は併せてご相談ください。

過敏性腸症候群は
大腸カメラ検査を

大腸カメラ検査とは先端にカメラが付いたスコープを肛門から挿入し、回腸末端(小腸の出口)から大腸全体、肛門までを直接観察する事ができる検査です。必要に応じて組織を採取し、顕微鏡の検査を行うことが出来ます。

過敏性腸症候群では下痢や便秘などの便通異常や、腹痛などの症状がみられます。一方で大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気でも同様に下痢や便秘、腹痛などの症状を引き起こします。診断結果により治療方針は異なり、また診断が遅れることで症状が増悪する場合もあります。

まずは大腸カメラ検査で大腸内の精密検査を行い、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの疾患を除外する必要があります。診断に応じて適切な治療を提供致します。

大腸カメラ検査については当院HP上にある、大腸カメラ検査ページをご参照下さい。

大腸カメラ検査

治療方法

過敏性腸症候群の治療方法は、発症している症状によっても異なりますが、主に薬物療法とストレス軽減の2つの側面からアプローチしていきます。

薬物療法では腸管の動きを調節する医薬品、腸管の過敏性を抑える医薬品、腸内細菌叢を整える医薬品の中から、患者さんが抱える症状に合った最適なものを処方していきます。

生活習慣

過敏性腸症候群の発症には生活習慣も大きく関わるため、食事療法や運動療法などの生活週間の改善が基本となります。食事習慣の改善では消化の良い食事を心掛ける、脂っこい食べ物を控える、アルコールやコーヒーの過剰摂取を控える、朝昼晩の3食規則正しく食事を取る事が挙げられます。ヨーグルトなどは症状改善につながる可能性もあり、推奨される食材です。
また、お食事以外では定期的に運動をする事やしっかりと睡眠時間を取る事も大切となります。

薬物治療

プロバイオティクス(整腸剤)や高分子重合体などを中心に治療を行います。
下痢を発症している方には、5HT3拮抗薬やジフェノキシレートやロペラミドなどの止瀉薬を使用します。
便秘を発症している方には、上皮機能変容薬やポリエチレングルコールなどの新規便秘薬を中心とした便秘薬を使用します。
腹痛症状に対しては腸管の筋肉の痙攣を抑える抗コリン薬(ヒヨスチアミンなど)を使用します。
また、過敏性腸症候群の発症にはストレスや不安などの精神面も関わっている事もあるので、睡眠薬や抗不安薬も患者さんによって処方されます。 ストレスや不安などの症状が強い場合には、心療内科の医師と一緒に治療していく事もあります。

お問い合わせ

当院では過敏性腸症候群の診断・治療を実施しております。過敏性腸症候群は治療せずに放置する事で潰瘍性大腸炎やクローン病につながる事もあり、便に血が混じる・体重が減るなどの症状みられた場合は注意が必要です。少しでもお腹の不調を感じましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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