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「頼れる瀬谷のお医者さん」シリーズ第2弾
<消化器内科医と呼吸器内科医による対談>|
横浜市瀬谷区の田川クリニック

Interview

「瀬谷区の健康寿命を延ばす」という目標に向かって新たなチャレンジを続ける「田川クリニック」、副院長の田川徹平による「頼れる瀬谷のお医者さん」第2回目のゲストは、「三ツ境はこだ内科」の箱田有亮先生。同じ内科を標榜するクリニック同士ですが、田川は消化器内科(内視鏡)、箱田先生は呼吸器内科と、それぞれ専門が異なるため、患者さんを紹介し合うこともあるそうです。患者の立場では知る機会の少ないクリニック同士の連携診療や得意とする分野の話を織り交ぜながら、瀬谷区で多くの信頼を集めるお二人にかかりつけ医としての熱い思いをお聞きしました。(取材日2021年6月10日)

  • 田川先生田川クリニック
    副院長 田川徹平
  • 箱田先生三ツ境はこだ内科
    院長 箱田先生

長引く咳から生活習慣病まで。クリニックだからこそ可能な多角的アプローチ

呼吸器内科とはどのような病気を診る科なのでしょうか?

呼吸器内科は、呼吸の異変や肺の病気、気管支の病気などを診る科です。病院勤務時代は肺がんや肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)など、命に関わるような重篤な患者さんの治療に携わってきましたが、開業してからは咳や間質性肺炎、肺がんの疑いなどの呼吸器内科の専門的診療から、発熱や腹痛などの一般内科、高血圧や不整脈などの循環器科、アレルギー科、禁煙外来、糖尿病やコレステロールなどの生活習慣病まで幅広く対応しています。
今回の対談を企画するにあたって、まず思ったのが「瀬谷区のがん検診受診率を少しでもあげたい」ということです。そこで、がんの治療や検査に通じていて私にはない専門性をもっている、呼吸器内科を専門とする箱田先生!と思い、先生のクリニックに突撃してお願いにあがりました(笑)。快諾していただけて本当によかったです。

身近な症状でも診断の難しい症例があるそうですね。

患者さんが内科を受診するきっかけで1番多いのは、腹痛でも頭痛でもなく、「咳」といわれています。それだけ長引く咳にお悩みの患者さんが多いということなのですが、咳の原因は多岐にわたる上、レントゲンで何も問題がなくても病気が隠れていることもあるため、診断力が問われる非常に難しい症状だと思います。呼吸器内科を得意とする当院としては、咳の診断には特に力を入れています。
当院のホームページを見ていただければわかると思うのですが、お腹の症状は、一言で腹痛といっても胃や腸などの消化器系、腎臓や膀胱などの泌尿器系、子宮などの婦人科系など、痛みの部位や経過によりさまざまな疾患が考えられます。また、長引く咳の原因の1つで見落とされがちなものに逆流性食道炎があります。咳喘息と症状が似ているため、最初は呼吸器内科で治療を受けていたけれど改善しないため、内視鏡で調べて逆流性食道炎の治療に切り替えたら良くなったという例も少なくありません。

クリニックならではの診療のメリットについて教えてください。

大学病院は紹介状がないと診てもらえないし、専門がしっかり分かれているので、専門以外のことは他で診てくれと言わざるを得ません。その点、クリニックはどのような症状でもかかれるし、些細なことでも気軽に聞けることが最大のメリットだと思います。当院では明らかに専門外の患者さんだったとしても、通常お断りすること無いよう努めております。何科を受診すればいいのかという見立てや、緊急性がある場合は聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院や横浜旭中央総合病院に紹介するなど、患者さんにとって最適な治療に結びつく診療を心がけています。
当院では、父の代から「受付で断らない」という暗黙のルールがあって、どのような患者さんが来られても責任もって診察します。また、家族ぐるみで通ってくださる患者さんが多く、家族歴や生活背景までよくわかります。本人に薬の管理ができるのか、できない場合は誰が飲ませるのかなど情報量がとても多いので、病院勤務時代は考えられないくらい踏み込んだケアができることに感動しました。今はなんでも幅広く診るゼネラリストとしての医療と、内視鏡専門医としてのスペシャリストとしての医療の両面からアプローチできるという強みを活かして、かかりつけ医ならではの包括的な診療にやりがいを感じています。

大学病院並みの精度の高い検査を身近なクリニックで

  • 田川先生
  • 箱田先生

長引くつらい症状に悩んでいる患者からの相談も多いそうですね。

たしかにレントゲンや血液検査をしたけれど異常なしと言われた、ずっと薬を飲んでいるのに咳が止まらないという方からの相談は多いです。実はレントゲンの画像に微細な異常があったとか、レントゲン自体がうまく撮れていなかったということが意外に多いので、当院ではまずレントゲンを行います。スパイロメーターという計測器を使って肺の機能を調べる検査や、呼気一酸化窒素濃度測定(FeNO),モストグラフ検査による総合的な肺の検査などは呼吸器内科独自の検査だと思います。他にも院内にて迅速血液検査など用いてなるべく早い段階で診断をつけ、早期治療をめざしています。
最近はコロナ禍のストレスで自律神経のバランスが崩れ、検査しても異常は見つからないのに辛い症状が続く機能性胃腸障害の人が増えてきています。一昔前は「気のせい」で片づけられていましたが、精神的ストレスや過労などの身体的ストレスが原因となって、胃もたれや痛みを起こしているのではないかということがわかってきています。若い人や受験生に多い症状ですが、今は薬もあるので気軽に相談していただければと思います。

睡眠時無呼吸症候群への取り組みについて教えてください。

呼吸器内科で言えば肺がん,肺気腫、喘息性肺疾患など,喫煙習慣が関わる病気があげられます。それと意外に多いのが睡眠時無呼吸症候群です。睡眠時無呼吸症候群という名前は知られてきていますが、実際は「イビキくらいで検査を受けるなんて」と考えてしまう方が多いです。睡眠時無呼吸症候群の怖さは、睡眠時に呼吸が浅くなったり止まったりすることから引き起こされる病気が非常に多岐にわたる点で、男性は高血圧、女性は糖尿病の合併症が多いと言われています。そのまま放置すると脳卒中や不整脈,突然死などを引き起こしたりすることもあるので、検査診断には力を入れています。
父が昼間ものすごく眠そうにしているのが気になって、試しに検査してみたら、睡眠時無呼吸症候群でした。治療を始めたところ、本人も驚くほど仕事の効率が上がったんです。それまでなんとなく年のせいだと諦めていた集中力が戻ったと喜んでいるのを見て、これはいいなと思い、当院でも取り入れました。間近で効果を見ているので、診療にもおのずと力が入りますね。

お二人ともがんの診療にも精通していらっしゃるそうですね。

病院の呼吸器内科にいた頃は、月に何人もの肺がんの患者さんを診ていました。呼吸器科の病気の死亡率の高さ、特に肺がんの死亡率はがんの中でもトップクラスです。私のいた病院では集中治療室の殆どを呼吸器内科の患者さんが占めていて、残念ながら亡くなられる方も少なくありませんでした。開業してからも当院で検査を受けて肺がんが見つかった方は何人かいらっしゃいます。病院勤務時代は送られてきた肺がんの患者さんを治療する立場でしたが、今は肺がんをできるだけ早い段階で見つけて送る立場なので、見落としのないよう検査には力を入れています。
私は昭和大学病院や国立がん研究センター中央病院に勤務していたので、当院でも同等の内視鏡を導入し、同レベルの検査ができるよう心がけています。違うとしたら、病院勤務時代はがんを治すことを目的にいたのに対し、クリニックの内視鏡はがんをはじめとする病気の早期発見を目的としている点です。だからこそ、当院では少しでも検査のハードルを下げて、一人でも多くの方に検査を受けていただき、「よくこんな初期のがんを見つけたね」と言われるくらい早期のがんを発見して病院に送ることをめざしています。初期の段階で見つけることができれば、多くのがんは治せる病気だからです。
私は開院当初、何人もの患者さんから田川先生が優秀だという話を聞いたので、内視鏡検査が必要な患者さんを紹介させていただいたんです。で、実際に検査を受けた患者さんが「本当に上手かった」「全然痛くなかった」と喜んで報告してくださったので、それ以来ずっと内視鏡の患者さんを紹介させていただいています。まさに地元の患者さんのクチコミのおかげですね。

定期検診をもっと身近に、もっと気軽に

先生

かかりつけ医として生活習慣病にも対応しているのですね。

肺の生活習慣病とも言われている「COPD」は、わかりやすく言うとたばこの煙で空気の通り道が細くなり、痰や息切れがひどくなった挙句、肺が壊れてしまう慢性の病気です。9割以上は喫煙者がなる病気ですが、喫煙者すべてが発症するわけではなく難しいところです。治療には禁煙が必要不可欠です.ニコチンは依存性が高いため治療が難しく、当院では「禁煙外来」を設けて専門的なケアを長期的に行っています。今は治療薬があるため、約半数の方が禁煙に成功しています。
当院では糖尿病の患者さんが増加傾向にあったため、管理栄養士による栄養指導に力を入れています。しっかり運動して適切な食事を続ければ、体の状態はかなり改善されます。それでも足りない部分に対してのみ薬を使うようにすれば、薬の量も減らせます。食事指導は重度のインスリン患者さんに対してはっきり数字で効果が出ただけでなく、これ以上数値が進んだらインスリンという方達をギリギリのところで食い止めることができ、私自身、食生活を変えることでここまで大きな効果があることに驚いています。

受診や検査のハードルを下げるためにどのような工夫をしていますか?

当院は開院以来、「敷居の低いクリニック」であることを掲げ、日々の診療に取組んできました。どこへ行ってもよくならない呼吸器疾患でお悩みの患者さんが来られますが、「あそこへ行けば話を聞いてもらえる」と思っていただけるよう、最後の患者さんまで丁寧に対応するよう心がけています。仕事や学校帰りの方も受診できるよう診療は19時までとし、誰にでもやさしく接することのできるスタッフを集めたほか、女性医師も在籍しておりますので、どうぞご相談ください。
当院は仕事で忙しい30~40代の方のために、土曜日でも内視鏡検査を行い、希望があれば同じ日に胃カメラと大腸カメラ検査を受けられます。検査前の食事制限などが1度で済むし、仕事を休むのも1回で済むので好評ですよ。私が大学の医局で最初に教わったのは、「初めて受ける内視鏡のクオリティがその人の人生を左右する」ということでした。最初に辛い思いをした患者さんが、「2度とあんな思いはしたくない」と検査を受けなくなってしまったら、私がその方の病気の早期発見のチャンスを奪うことになってしまうからです。楽に検査を受けて頂くことで検査のハードルを下げられれば、結果として病気の早期発見につなげられると考えています。

最後に、地域のみなさんへメッセージをお願いします。

肺は一度壊れたら治りません。今はなんともなくても肺機能検査をしてみるとCOPDが始まっているかもしれません。咳やたん、息切れなどの症状は軽くみられてしまうのか、かなり悪くなってから来院される方が非常に多く、もう少し早く来ていただけていたらと思うことが多々あります。呼吸は命に直結します。呼吸器疾患に関してこれはまずいということは当院でもわかりますので、ひどくなる前に、どうぞ気軽にご相談ください。
がんの早期発見のためにぜひ活用していただきたいのが市のがん検診です。しかし、残念ながら今の瀬谷区の検診受診率は決して高いとはいえない状態です。特に働き盛りの30~40代の方が気付かないままがんが進行してしまうと、本人だけでなく、ご家族にとっても辛い状況になってしまいます。少しでも多くの方に検診の大切さや早期発見のメリットについて知っていただければと、インターネットやSNSを活用した情報発信も始めました。近所のクリニックで大学病院並みの検査を気軽に受けられることを知っていただき、一人でも多くの方に、「これだったら検査を受けてみようかな」と思っていただければと思います。

先生

取材を終えて

終始ニコニコと穏やかな笑顔で話される箱田先生と、嬉しそうに相槌を打つ田川先生。今回はコロナ禍の対談ということもあり、「普段はこんなに話す方ではないんですけど」と言いつつ、「今は国難ともいえるような状況だから、ワクチン接種は無償でやれと言われても協力します」と、熱い思いを話して下さった箱田先生。また、「スタッフあっての診療です」と、スタッフを自慢し合う一幕も。こんな頼もしい先生方のいる瀬谷区の方達がうらやましくなりました。

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