高尿酸血症よりも合併症として生じる痛風発作の方が耳馴染みがあるかもしれません。
血中の尿酸値が高くなってしまうことで痛風発作などの合併症を発症する疾患です。
血中尿酸値の上昇にはプリン体を多く含む飲食物の過剰摂取(ビール、魚の干物、レバーなど)、腎臓機能が低下することで血液中の尿酸が体外に排出されないなどの要因が挙げられます。
また、高尿酸血症はエネルギー代謝の調節障害でもあるため、高エネルギー食の継続的な摂取やそれに伴う肥満が原因とも言えます。
さらに甘いものの過剰摂取も原因となります。砂糖を構成する果糖は代謝の過程で大量の尿酸を生成すると共に、果糖の代謝産物である乳酸が尿酸の排出も抑制させるためです。
尿酸値は女性ホルモンによりコントロールされるため、一般的に男性に多い疾患です。
尿酸は筋肉の分解でも生じるため、一般的に筋量が多い男性は女性よりも尿酸値が高くなる傾向があります。筋トレのような無酸素運動では筋肉の分解が促進されるため、尿酸値は上昇しやすくなります。
高尿酸血症により生じる痛風発作は血液中を流れる過剰な尿酸が末梢の組織中の関節内に溜まることで激痛を発症します。痛風が発症しやすい部位として足の親指の関節や足の甲などで多くみられます。複数の関節が同時に痛むことは稀です。
高尿酸血症の発症原因として
- アルコールの摂取
- レバーや魚の干物などプリン体を多く含む食物の過剰摂取
- 食事量が多い
- 習慣的な間食
- 腎臓機能の低下
- 遺伝的要因
などがあります。